心にある座標系をわかりやすく観るために結婚相手を選ぶ場合のことを考えて見ましょう。
恋愛結婚というのはかなり複雑な要素が混じるので、見合結婚の場合を想定します。 典型的な見合結婚は先ず見合いの相手を選ぶことからはじまります。相手の写真や経歴書をもらい、時には興信所を使って相手に関する調査をして「年齢は合うか、容姿はどうか、背丈はどうか、学歴はどうか、勤務先はどうか、家柄はどうか」などを知って見合いをするかどうかを決めます。ここで「年齢、容姿、背丈、学歴、勤務先、家柄」はそれぞれが相手について知るための座標軸で、それらの座標軸の全体が集まって構成されるのが座標系です。 この座標系の中で相手を位置づけ、次いで総合的な価値判断がなされて、見合いをするか否かが決定されます。 この価値判断というのはどのようになされるのでしょうか。 簡単のために見合いの相手として妥当か否かを相手の年齢のみで決めるという場合を考えて見ます。 見合いの相手を評価する価値が相手の年齢に関係していることを数学の表現を借りて表すと Φ=F(X1) となります。 ここでX1は年齢でΦは価値です。F(X)と言うのは年齢X1の関数ということでΦ=F(X1) というのは価値が年齢に関係しているということを意味しています。 ここで価値Φというのは人間の心の中では通常数値化されて捉えられているものではありません。その年齢が許容できるか出来ないかというような感覚で捉えているものです。そこで例えば許容できるが1、許容できないが0としておけば一応の数値化ができます。 例えば26歳の女性が見合い相手の年齢を評価するのに1才年下から8歳年上まではOK、それ以外は不可と考えていたとすれば、F(24)=0、F(25)=1、F(26)=1・・・F(34)=1、F(35)=0と言うことになります。 以上の考え方を年齢以外の座標軸に拡張すると見合の相手を判断するための価値Φを次の式で表せます。 Φ=F(X1,X2,X3、X4,X5,X6) ここでX1=年齢、X2=容姿、X3=背丈、X4=学歴、X5=勤務先、X6=家柄 上の式は価値ΦがX1,X2,X3、X4,X5,X6により決まるという意味を表しています。 上記の年齢の場合と同様にΦを見合OKの場合に1、見合NOの場合に0としますと、F(X1,X2,X3、X4,X5,X6)はX1~X6の有り方により1か0の値をとります。 関数F(X1,X2,X3、X4,X5,X6)はその価値を判断している人の見方により決まってくるものです。 さて見合が成立したとして、その後結婚に至るか否かはまた別の要素が効いてきます。 私は見合を14回やりましたが、私の場合には大体3回くらい会うと、いけそうか、いけそうでないか(結婚してよさそうかどうか)が決まってきました。こちらが一方的にというよりもお互いにそのような感覚が出てきました(と思っています)。 そのような場合にはどういう座標系が現れてくるのでしょうか? 明らかに言えるのは見合するか否かを決めるときに比べて極めて感性的な要素が効いてきます。 例えば「共感できるところがあるか、一緒にいて疲れないか、笑顔が和めるか、しっくりするか、一緒にやっていけそうか・・・・・などなど」です。 これらは結婚しようか、どうしようかと判断しようとする際に働いてくる感性的な座標系です。 このような座標系は多分個人によって大分様相が異なっているでしょう。 例えば私のある先輩の場合はデートの際に動物園にいったところ、何かの鳥のところで相手の女性が「ペリカン目、何々鳥」という看板を見て「ペリカン目ってペリカンのような目をしていることかしら」と言ったので大笑いをしてそのとき「この人なら一緒にやっていけそうだ」と思ったということです。 この場合は彼女の無邪気さ(悪く言うと無知さ)に魅力を覚えたということでしょうか。 もし、その先輩が理知的な女性に魅力を感じていたとすると「このような無知な人では?」と思い、この結婚は成り立たなかったでしょう。 以上の要点を言いますと次のようになります。 (1)見合をするか否かの選択、そして次に結婚するか否かの選択に際して、判断ための座標系が心の中に形成され、それを基に判断をする。 (2)見合をするか否かの選択では年齢、容姿(写真写り)、背丈、学歴、勤務先、家柄等が座標軸とされる。これらの座標軸は世間で一般に問題にされるもので、いわば社会化された座標軸です。あるいは理性的な座標軸です。 (3)デートを何回か続ける中で結婚するか否かを決めるのは、「一緒にやっていけそうか」などより個人的で感性的な座標軸が形成され、それに基づいて判断がなされる。
by masaaki.nagakura
| 2008-02-13 08:56
| 想うこと
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