小川町の人と自然 その5 里山の花から見た世界
 私達人間にとって花は観賞されるものであると考えられるのですが、花の方からは世界をどう見てるのでしょうか。
 多分彼女等の心の構造は私達人間のものと大分違うので、推測することは困難ですが、今日は花の側に立った気分で周りの世界を見ながら散歩します。
 以下は筆者が花に替わって話しをします。
 「ぼーっと映っているのが私。その向こうの木々の葉が私が毎日見ている景色よ。」
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 「これが私の後姿。ちょっと渋いでしょ。」
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 「これが私。私のことを人間は野苺と言うわ。私はそのうち赤い実になって鳥や人間の子供に食べられるの。私は食べられるのが嬉しいの。でも最近子供達に食べに来ることが少なくちょっとさびしい。」
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 「これは私の後姿。私はお空をまっすぐに見ているのが大好き。」
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 「これが私。私のことを人間がなんていうのかって? そんなの知らない。」
 (彼女はハルジョオン:大正時代に観賞用として北米から渡来、野生化したとのこと)
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 「これは私の後姿。私はバナナの匂いがするというけど本当かな。」
 
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 「これが私。私のことを人間はオガタマと呼んでるらしいわ。」
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 「私達の住まいにようこそ。」
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 「どう美人ぞろいでしょ。」
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 「上から見ても美人。」
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 「下から見あげればなお美人。私達の親戚はマメ科といって花の形がよく似てみんな美人よ。」(彼女らの名はジャケツイバラ:蛇結茨 彼女らが名前を知ったら怒るでしょう。)
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 「黄色い花ばかり見惚れてないで、私達白い花も見てね」
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 「これが私達。」
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 「これが私達の後姿。 いつも森を見上げて歌を歌っているのよ。」
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 「私達も白い花よ。 恥ずかしいので下ばかりみてるけど」
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 「下から見た素顔は結構可愛いでしょ」
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 「私は紫色。今の季節でこの素敵な色はめずらしいの。」
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 「お日様を浴びてこうして風に吹かれているってとてもいい気分よ。」
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 「私は野の花の代表って言うか、結構有名な花なんです!」
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 「これでも判ってもらえないかなあ。」
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 「これは私達の旅支度の姿です。これから風に乗って旅をするのです。そうタンポポですよ!」
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 「私は先ほどあなた達が会ってきた黄色いマメ科の花と同じマメ科だけど、もっとエレガントでしょ。私のとこには今にミツバチが大勢押しかけてきて美味しい蜜をたっぷり運んで行くの。」
 「上から見てもエレガント。」
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 「下から見上げてもエレガント。でしょ。」
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 「これが私達の木です。人間は私達の木をニセアカシアというんだって。ねえねえニセってニセ札とかあまりいい意味ではないんでしょ。どうして私達にそんな言葉がつくのかちっともわかんない。」
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 「私の上に蜜をなめにきている虫がいるでしょ。クモがその虫を狙ってるのも見えるでしょ」
 「気持ち悪くなんかないわ。私達がこんなにおしゃれをしてるのも虫達に来てもらいたいからなの。」
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 「私の後ろにもクモが隠れているわ。判るかしら。今に私の体の上で狩が始まるかも知れない。 でもこんな事っていつもよくあること。私達花は虫達に蜜も与えるし、戦いの場も与えるってこと。これは内緒よ。」
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 以上で花達との会話は終わりました。
 帰りがけ森の白い妖精を思わせる名の知れぬ花(?)が林の中の道端に咲いていました。
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by masaaki.nagakura | 2005-05-14 16:31 | 小川町の人と自然
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