エコデザイン㈱の紹介 その1 はじめの頃のお話
 エコデザイン株式会社は平成12年(2000年)4月に「循環型産業構造の構築への貢献」を理念として掲げて発足しました。この発足への経緯は自己紹介のつづき その5に若干述べましたのでそれもご参照下さい。
 発足した年は主に私と秋山取締役それから長倉正弥(私の長男)の3名にて業務を行いました。
 現在の業務はほぼオゾン関係に特化していますが、当初は「循環型」に結びつく技術開発なら何でも取り組もうという考えでした。
 最初に取り組んだのは超臨界水でした。
 超臨界水というのは、450℃、30Mpaといった高温、高圧の水ですが、その中で有機物を酸化するとほとんどの有機物は無害化されます。たとえば塩ビのようなものでも水と炭酸ガスと塩酸になり、ダイオキシンの発生はありません。しかも、その酸化の過程で発電も可能です。そのため究極の廃棄物処理法と考えられます。
 この開発のきっかけとなったのは秋山取締役と親密な交流があった日本原子力研究所の河村氏(当時大洗研究所核融合ブランケット開発室長)の依頼です。
核融合による発電設備で水を超臨界水に近い状態で利用するという計画があり、超臨界水中での材料の耐久試験をする必要があるということでした。
 当社はその試験装置を受注(元受:産業科学株式会社)し、製作に取り組みました。
超臨界水というのはそれまでほとんど知らず、暗中模索の状態から出発しましたが、実質半年近くの期間をかけ、2001年2月には何とか組立を完了しました。
 ところで装置を検収してもらうには工場立会検査と現地検査(納品後の検査)にパスする必要があります。当時、試験や組立は5坪程度の小屋(解体した農家の廃材等で作った木造小屋)で行っていました。その小屋で工場立会い検査というのはちょっとまずいのではないか、ということで苦肉の策というのか工場立会い検査は秋山取締役の経営するペンションモルダウ(伊豆の河津町に現在も営業)で行いました。
 450℃,30Mpaという高温、高圧は装置にとってかなり厳しい条件ですが、その装置への重圧は直接こちらへの重圧になって襲ってきます。何回も冷や汗をかく場面に遭遇しましたが、結果的には仕様を満足することが証明され本当にほっとしました。
by masaaki.nagakura | 2005-04-28 07:39 | エコデザイン㈱の紹介
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