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想うこと4 経済とは何か(23)経済システムの制御の困難さ
経済施策というのは経済システムが望ましい方向に行くように人為的な手段を加えることですが、これが成り立つためにはまず次の条件が必要になります。
(1)経済理念の存在
経済システムとしてどのような形が望ましいかについての理念がめいかくであること。
(2)外乱要因の把握
経済システムに影響を与える外乱要因に何があり、それがどのような現状にあるのか、将来においてどのような外乱が発生するかが把握されていること。
(3)制御手段の保持
経済システムを動かせる手段をもっていること。

これらのいずれが欠如しても経済システムの制御は不可能ということです。
ところがこれらは条件いずれの国家においても完全に備えられてはいないのが現実でしょう。
そして現状の経済的体制を継続する限り、将来においても完全にはなりえないでしょう。
それは次のような理由によります。
(1)経済理念の存在にしても政策担当者の中にいろいろな考えを持つ人たちがいて、常に統一がとれた明確な理念が存在することにはなりません。 更に主権をもった政党が変われば理念も代わります。
(2)外乱要因については天変地異など予測しがたい事態も起こるので完璧な把握は不可能です。
(3)現在の国家においては公的金利、税制優遇処置、公共事業、助成金等が制御手段となっていますが、これらは通常経済変動の後追いでなされるため、経済システムを常に安定させることは困難です。

このような理由で経済システムを完全に制御することは不可能です。
by masaaki.nagakura | 2009-05-20 13:15 | 想うこと