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想うこと4 経済とは何か(22)経済システムの外乱要因
経済施策というものを経済システムを対象とする制御機構と捉えるという考え方を話しましたが、以降はしばらくその考え方に従って、進めていきたいと思います。
経済システムには需給バランスの変動と投機という2つの大きな外乱が常に働いています。経済施策という制御機構を十全に働かせるには、まずそのような外乱の性質を明確に捉える必要があるでしょう。
まず需給バランスの変動は次のような要因の変化により引き起こされると考えられます。
①経済的ニーズ
②天災
③戦争
④資源埋蔵量
⑤気象
⑥人口
⑦市場範囲
⑧公害
⑨生産方式
⑩生産拠点
⑫販売網
⑬広告・宣伝手段
⑭社会状況
⑮国際状況
⑯その他の自然変動
⑰その他の人間活動

言ってみれば、自然、人間生活のあらゆる変動が需給バランスに関係します。
これらを次の3つに区分します。
(1)経済的ニーズ
衣食住医など人々の必要、国家、公共機関などの必要とする物資やサービスです。
(2)経済的シーズ
経済活動の手段であり、技術、インフラ、販売網等を含み、上記では次を含みます。
④資源埋蔵量
⑨生産方式
⑩生産拠点
⑫販売網
⑬広告・宣伝手段
(3)経済的環境
経済活動に制約となる、あるいは影響を与える要因で上記では次を含みます。
②天災
③戦争
⑤気象
⑥人口
⑦市場範囲
⑧公害
⑭社会状況
⑮国際状況
⑯その他の自然変動
⑰その他の人間活動
by masaaki.nagakura | 2009-04-13 08:48 | 想うこと
想うこと4 経済とは何か(21)経済の不安定性の要因
社会にとって問題となる経済の不安定性というのは時として予測しがたい長期的な不況が現れるということです。
景気動向指数を尺度とすれば、それが長期的に低迷する事態が現れるということです。
ではそのような状況を引き起こす要因とは何でしょうか。

不安定性の要因として第一にあげられるのが、「需給バランス」であるでしょう。
それに「投機的な思惑」そして「経済施策」が加わります。
「需給バランス、投機、経済政策」の三つにより物価や株価その他の有価証券の価格が変動し、それにより企業や銀行の収益が変動し、さらに個人所得や失業率が変動し、その変動が需給バランスに影響し、さらにそれらの状況を見て投機および経済施策がなされるというように経済循環が成り立っている、と考えられます。

ところで経済施策というのはこれらの経済循環が安定的にかつ上昇的に推移するようになされると考えられるのですが、現在の世界同時不況でも明らかのように、どの国も成功をおさめていないようです。

まず現在の経済施策は需給バランスと投機の在り方をが調整しきれていない、という現実があります。
アダム・スミスは「経済的な自由競争のもとで神の見えざる手が働き、需給バランスが調整される」という考え方はすでに「近代の神話」ともいうべきものですが、ケインズの経済施策による需給バランスの調整もうまく働いていないようです。

技術屋的な観点で言うと、この状況は「制御機構がうまく働いていない」という状況、言い換えると「制御が不安定な状況」です。 
国家経済を一つの体系(システム)とみなした時に経済施策というのはその制御機構でありますが、経済が不安定な状態となるのはその制御機構が十全に働いていないということです。

一般的に制御とは何か、というと「あるシステムの状態が外乱によって望ましくない変動を受けないように調整すること」と言えるでしょう。

経済システムを対象として制御するというのは「経済システムの状態が需給バランスの変動や投機という外乱によって望ましくない方向に変化しないように調整すること」です。
そのような調整を行うことが経済施策の役割です。
このことは言ってしまえば当たり前のことでしょう。
しかしこのように「経済施策=経済システムの制御機構」と観ることにより、新たな観点から経済の在り方を見ていくことが出来ると思います。
by masaaki.nagakura | 2009-04-01 08:58 | 想うこと