エコデザイン株式会社 会長日記:山野草の夢物語
2015-08-22T09:11:17+09:00
masaaki.nagakura
エコデザイン株式会社会長 長倉正昭のブログです。いろいろな話題について書いてます。下記のカテゴリよりご関心のあるアイテムをクリックしてご覧いただければ幸いです。
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山野草の夢物語 第4話 入笠湿原の野草達
http://ecodesign.exblog.jp/22054341/
2015-08-21T16:11:00+09:00
2015-08-22T09:11:17+09:00
2015-08-21T16:11:16+09:00
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山野草の夢物語
湿原への道では私達を山百合が迎えてくれます。
ここからは山野草たちに自己紹介をしてもらいます。
キオン「私はキオン、私たちがたくさん咲くと美しい黄色い苑が出来るので黄苑と書いて、キオンと呼ばれるの。今の私は種になる準備で少し器量が衰えたけれど子の間までにはもっと綺麗だったのよ。
ほら、これがちょっと前の私の姿よ。(みんなの花図鑑WEBより)」
ヨツバヒヨドリ「僕はヨツバヒヨドリ。葉が2枚から5枚輪生だと言うことと、ヒヨドリが鳴き始める時期に花が咲くというので四葉ひよどりと呼ばれるらしい。」ヨツバヒヨドリ「ぼくは薄紫だけれど、僕の仲間には次の写真(山の花山の植物写真集2WEB)のように白いのもいる。」
ヨツバヒヨドリ「僕等の仲間はこのあたりには多くて、あちこちで次の写真(みんなの花図鑑 WEB)のように群れて咲いている。これからあなたたちのいく湿原にもたくさん咲いているよ」
さていよいよ入笠湿原に来ました。青色に見えるのはサワギキョウの群落で苑中にエゾリンドウも混じっているようです。
サワギキョウ「私たちはサワギキョウです。キキョウの仲間(キキョウ科)だけど、沢のような湿地に咲くのでサワギキョウと呼ばれています。花の姿は花弁がキキョウに比べて細長く、またうつむき加減に咲きます。その意味ではヒヤシンスに少し似ているかも知れません。」
エゾリンドウ「僕たちはエゾリンドウ。リンドウの仲間(リンドウ科)だけれど蝦夷と言うのは普通のリンドウがどちらかと言えば南の暖かい方で咲くのに、僕たちが北の寒いほうに咲くのでではないかと思う。僕たちはこの湿原では同じような色のサワギキョウと入り混じって咲くこともあるので、遠くから見ると見間違えられるかもしれない。でも花の形はまったく違うので近くでみれば一目でわかってもらえる。サワキキョウは下向きに咲くけど、僕等は上向きにリンとして堂々と咲くよ。」
次は黄色い花たちの登場です。最初に自己紹介をしてもらったキオンも黄色ですが、黄色い花達を他にも色々おります。
クサレダマ「私は人間からクサレダマと呼ばれている。初めて私の名を聞いた人には腐れ玉と受け取られることもあるけど、漢字で書けば草連玉で連玉という木の花に似ているところから来ている、下の写真が連玉。いずれにせよ草連玉(4クサレダマ)というのも人間が見かけの類似から勝手に付けた名だろう。確かに私等が群れを為して咲いておると、連玉の木の花が咲いているのに似て見えるかもしれない。
実際のところ、私等クサレダマと木のレダマは出自が全く異なる。
レダマ(連玉)は豆科の木であるが、私等はサクラソウ科に属している。
私等をイオウソウ(硫黄草)とよぶ人もおるが、これは花の色が硫黄のように鮮やかな黄色だからだと思う。どちらかと言えばそっちの方がしっくりくるかなー」
写真は連玉の木(花の図鑑 WEBより)
ウメバチ「あたいは梅鉢と書いてウメバチ。家紋の梅鉢に形が似ているからですって。そういえばそうかしらね!」
ヤナギラン「私はヤナギラン。葉が柳に似ていて、花が蘭のように美しいのでそう呼ばれるのよ。そう言っても蘭の仲間ではなく、アカバナ科というのに属しているの。」
やがて湿原を抜けて山道に差し掛かります。
まず登場したのは妖艶なイメージの青い花を咲かせているこの方です。
トリカブト「あたしはトリカブト。昔使われた鳥の形をした兜に似ているからそういう名前になったと言う人もいるけど、本当のことは分からない。でもそんなことはどうでもいいわ。わたしに毒があるのは事実よ。間違って食べて死ぬ人もいるけど、それは食べるほうが悪いの、わたしのせいじゃないわ。チョッとだけ使えばお薬にもるのよ。そういう意味じゃあたしも人様のために結構お役に立っていると思うよ。ところで花がついていないときの私の見分け方、そっと教えてあげるわ。このカエデの葉を大きくしたような葉の形を見るの。ヤブレガサにも少し似ているけれど、もっと切れ込みが深い。この個性的な葉のパターンを覚えておくといいわ。でもそれで間違っても保障はしないよ。あたしの仲間にも変種があるからね。花の色だってあたしみたいに紫ばかりでなくて、白、ピンク、黄色もあるのよ。気をつけてね!」シシウド「わしは猪独活とかいてシシウドと呼ばれておる。独活(ウド)と言うのは食べられるが、わしが食べられるか否かはわからん。ともかくこの入笠湿原の周辺は植物採取が禁止されておるので、仲間が食べられたと言う話も聞いたことはない。人間は食べられん植物やまずい植物に犬という前置きをつけることがある。たとえば犬蓼、犬胡麻、犬ナズナなどじゃ。もしわしが食べられんものじゃったら、犬独活と呼んでも良かったじゃろう。だから食べられるのでないかと思うとるよ。」クルマバナ「私は車花。花が数段にわたって車のように丸くつくからだと言われている。もっとも私の場合はそれほど明確ではない。」
ゴマナ「私達は胡麻菜。葉が胡麻に似てまた食べておいしいことから菜とつけて胡麻菜になったらしい。キク科なので花が小さな菊のようでしょ!」
マルバダケブキ「私は丸葉岳蕗です。葉が丸くて、山岳に生えて、蕗に似ている葉を持っているからそう呼ばれるのでしょう。このあたりでは私の仲間が林の中に沢山いますよ。}
さて山道も終わり、帰る時間も近づいてきました。
私たちは山野草達に別れを告げてゴンドラに向いました。
山野草達またあいましょう。元気でね!
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山野草の夢物語 第3話 雲を見上げた野草たち
http://ecodesign.exblog.jp/21877350/
2015-06-14T23:58:00+09:00
2015-06-17T07:15:47+09:00
2015-06-15T00:06:00+09:00
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山野草の夢物語
それはドクダミさんのつぶやきでした。
「私は、ドクダミなんて名で呼ばれているけと、ドク(どこ)がダミ(だめ)なのかしら。お薬にもなるし、お茶にもなるし、天ぷらにすれば美味しく食べてもらえる。きりょうだってそう悪くないと思うの。それなのにドクダミなんて名で呼ばれるのって、理不尽よねー。」
それを聞いていたチドリソウがドクダミさんをなぐさめます。
「ドクダミさん、あなたにおチドはないよ。リソウを言えば、もう少し良い香りがあれば素敵だけど。でも私は聞いたことがあるのよ。ドクダミというのは毒を矯める(タメル)という意味、つまり毒をなくしてくれると言う意味だって、だからお薬の意味なんだって」
それを聞いてドクダミさんも胸をなぜおろしたようです。
今度はハコベ君が何か悲しげに訴えています。
「人間はみんな僕のことを見てハコベ、ハコベって言うけれど、一体何を運べっていうのさ、僕は植物だし、何かを運ぶなんて出来ないのに」
それを聞いていたクローバ君が言います。
「ハコベ君、もうそんなクローバなし(苦労話)はしなくてもいいんだよ。僕が良いことを教えてあげよう。
僕はご先祖が江戸時代にヨーロッパから来た。日本ではシロツメクサとも呼ばれている。ご先祖はこの日本でも生きていけるように、この日本の自然のことをいろいろ学んだのさ。学ぶといっても僕たち植物は本が読めないので、風の便りと大地の響きから学ぶのさ。ご先祖代々の知恵が僕たちに伝えられている。ハコベ君についてはもともとはハコベラだって。せり、なずな、おぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞななくさ、って言われているなかの ハコベラが君のことだって。」
それを聞いたハコベ君も自分が春の七草の仲間だと知ってほっとしたのです。ちょっと誇らしげな気分にもなったくらいです。
クローバ君が言います。「僕等のご先祖は日本に来たころはクローバかり(苦労ばかり)していたって。なれない土地だし、仲間はいないしで。君のように春の七草の仲間になんかとても入れてもらえない。でも僕らは豆科で畑の肥料にはなるし、それから何より僕等の葉の中にたまにある四葉のクローバが幸運を呼ぶと言う話が広まってから、皆に愛されるようになって、日本中に広がることが出来た。ところで僕には四葉のクローバはない。それがわかったときはちょっと残念だったけれど、それでもいい、こうやってお日様が当たりながら、雲の姿が変わるのを見ていられればね。」
それを聞いた草花達は一斉に大空を見上げました。
雲は次々と形を変えながらゆっくりと大空の中を動いています。
それを見た野草たちは何か幸せな気持ちに包まれました。
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山野草の夢物語 第2話 野の草花達の会話から
http://ecodesign.exblog.jp/21816825/
2015-05-25T21:44:00+09:00
2015-06-17T07:16:47+09:00
2015-05-25T21:44:09+09:00
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山野草の夢物語
この花の写真は最後のものを除いて高木京子さんが撮影しフェイスブックに掲載した写真を本人の承諾を得てお借りしたものです。最後の写真はネットの無料写真サイトからです。なお、話の中に花の名をカタカナで織り込んでいますので、読み取ってください。
ノゲシのおじいさんが白髪頭を振り振り、ヒルガオちゃんに言います。
「いつみてもきれいじゃノケシょうもせずにの」
ヒルガオちゃんは恥ずかしそうに頬をほんのり赤く染めています。
アザミちゃんがやきもちを焼いたのか、これまた美しい赤い髪を逆立てて言います。「ノゲシの爺さん何いってんのよ。アサミたときヒルガオちゃんまだ寝ていた。ねぼすけなんだから。ヒルカオを洗ってんのよ。私は、アサミんなより早起きなんだからね。」
それを聞いたネギボウズ君が言います。「僕は朝はお寺の坊主より早起きだ。一番早起きは僕のことだよ。」
するとタンポポの綿帽子君が言います。「朝早くても、遅くてもたいしたことじゃないよ。君らは地上に張り付いていて、大空から世界を見たことがないだろう。僕はこれから孫悟空のように分身の術を使って、沢山の僕になって、あちこちから世界を眺めるのさ」と言ったかと思うと一陣の風が吹いて本当に沢山の綿毛になって天空に舞い上がって行ったのです。
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山野草の夢物語 第1話 浦島次郎が竜宮へ行ったお話し
http://ecodesign.exblog.jp/21794643/
2015-05-17T08:00:00+09:00
2015-06-17T07:18:05+09:00
2015-05-17T08:00:23+09:00
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山野草の夢物語
この間はじめたフェースブックに興がのってはまってしまったという理由(言い訳?)もありますが。
また続けます。
この間いくつかのブログに載せたい来事がありましたが、順不同で興にまかせて掲載いたします。
まずは小川山野草の会の春の展示会からです。3月26日に埼玉県伝統工芸会館で開かれました。今年1月に入会して初めてのイベントです。私は客の接待係りでしたが、接待より自分が見るほうが忙しかったです。(会の方ごめんなさい) 色形さまざまな山野草は心をとりこにする何かがあります。
名前を覚えたいのですが、山野草の名前は限りなく多いのです。もともと記憶力が悪いうえに、ボケも加わり、覚えるのは到底不可能?。それでも山野草の会のメンバーとなった以上はそうも言っていられず、今回はまず形で覚えやすいものだけを覚えようとしました。
このブログを書く段になって思いついたのですが、山野草の名前をつなげて物語をつくれば、余計忘れにくいだろう、ということです。
そこでこのブログのカテゴリーに「山野草の夢物語」と言うのを加えました。
初回は「浦島次郎が竜宮に行った話」です。
(物語をつなげるために一部の山野草はWEBSITEから借用しました。)
「昔々あるところに浦島次郎という漁師がおりました。(写真はウラシマソウ:山野草展より)
彼のおじいさんはあの有名な浦島太郎です。
彼はおじいさんが竜宮城に行ったという話を幼いころから聞いていて、自分もいつか竜宮城に行きたいと思っていました。
ある暖かい初夏の朝です。
どこかでホトトギスも鳴いています。
(写真はホトトギス:2014年秋の山野草展から9
「今日はきっと魚が沢山つれるぞー」と浦島次郎は釣り船に乗って漁に出ます。
(写真はツリフネソウ:WIKIPEDIAより)
いつもの釣り場所に来て錨を降ろします。(写真はイカリ草:山野草展から)えびをえさにした釣り糸をたれて釣りを始めました。
(写真はエビネソウ:山野草展から)
すると赤い鯛がいっぱい釣れました。
(写真はタイツリ草の赤:山野草展から)
白い鯛もいっぱい釣れました。
(写真はタイツリソウの白:山野草展から)
すると雨が降ってきました。(写真はアメフリソウ:別名ホタルブクロ:WEBカタクリの夢から)
そこで傘をさしましたが、破れ傘です。(写真はヤブレガサ:山野草展より)びしょぬれになっていると白い竜が現れました。(写真はギンリュウソウ:WEB佐渡直物図鑑より)
浦島次郎がびっくりして「何なんだおまえはー」というと「私は竜宮城の乙姫様の使いです。乙姫様にあなたをお連れするようにと命令されました。どうぞ私
の背中にお乗りください」と答えます。かねてより竜宮城には行ってみたかったので、断る術はありません。直ちに竜の背中に乗れば、たちまち深い海の底にもぐっていきます。
海の中は珊瑚が美しい。
(写真はジュズサンゴ:2014年秋の山野草展から)
竜宮城に着くと乙姫様が迎えてくれます。
(写真は大文字草の1種 乙姫:WEB Peaの植物f図鑑より)
乙姫様はこういうのです。「一昨日浦島太郎さんが帰られて、私はさびしくてあなたに来てもらったのです。さあ、これからいつまでも楽しんでください」
早速踊り子達が出てきて舞いを舞います。
(写真はオドリコソウ:WEB 松江の花図鑑より)
浦島次郎はおじいさんの浦島太郎が玉手箱をもらって帰って、ドジをしたのを教えてもらっていたので、同じ轍は踏みません。高橋虫麻呂という人がおじいさんのことを歌に詠んでいます。
常世辺(とこよへ)に住むべきものを剣太刀(つるぎたち)
汝が心からおそやこの君
意味:常世の国に住み続けられたはずなのに、自分の心のせいで(この世に戻り玉手箱を開けてしまった)、愚かなことよ、おまえ様は。
そこで浦島次郎はこう詠んだのです。
常世辺に住むべきものを剣太刀
わが心から、賢し我は
意味:常世の国に住み続けられるはずなので、自分の心のせいで(この竜宮に住み続けようと思う)賢いな、私は
そこで浦島次郎は今でも竜宮城で毎日楽しく過ごしているということです」
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