若いあなたに語る自然科学4 水の話(7)水の気液平衡状態

水を容器の中に入れておくと水のない空間部には気体の水分子が蒸発します。
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容器の周囲の温度を一定に保っておくと、液体の水と気体の水が均一に一定の温度になります。
このように温度が一定になった状態を平衡状態と呼びます。
このとき気体と液体のそれぞれの量に変化がなくなります。
この状態を気液平衡状態と言います。
気液平衡状態では、気体の水の圧力がその温度によって決まる一定の値になります。
このときの圧力を平衡蒸気圧と言います。
平衡蒸気圧は0℃では約100分の1気圧程度、100℃では1気圧というように温度によって
相当変化します。
何故このようになるのでしょうか?
気液平衡状態では1秒間に液体の水から気体になって出て行く分子の数と気体から液体の水の中に入ってくる分子の数が等しくなっています。
温度が上がると分子の運動が激しくなるために1秒間に液体の水から気体の水になる分子の数が増え、その分気体の自ら液体の水になる数も増えないとバランスが取れないので、自然に気体の中の分子の数が増えて圧力が上昇するという仕組みです。
(参考:圧力というのは気体の分子が運動をしていて壁に衝突するために発生する力で、分子の密度に比例して高くなります。)
by masaaki.nagakura | 2008-06-27 08:59 | 若いあなたに語る自然科学
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