若いあなたに語る自然科学3 一枚の葉の中の宇宙(4) エネルギーとは何
葉の中の葉緑素が光のエネルギーを化学エネルギーに変えているという話をしました。
ではエネルギーと言うのは一体どのようなものなのでしょうか?

先ず動いているものは運動エネルギーを持っています。これは直感的にも理解しやすいと思います。そこで現在運動していなくても運動エネルギーに替えられるものは全てエネルギーを持つといわれます。先ず地球上のものは位置のエネルギーと言うのを持ちます。高いところにあるものは落とすと運動し、運動エネルギーを持ちます。その代わり位置のエネルギーを失うのです。
水力発電所は水の位置のエネルギー水の運動エネルギーに替えて、その水の運動エネルギーを発電機のタービンの運動エネルギーに替えて、更に電気のエネルギーに替えます。

次に熱エネルギーと言うのがあります。
熱エネルギーは石油、石炭、薪などを燃焼させて取り出せます。
これは石油、石炭、薪などの化学エネルギーを熱エネルギーに替えているわけです。
熱エネルギーは更に蒸気機関や火力発電所で運動エネルギーや電気のエネルギーに替えられます。

このようにエネルギーは次々と形を変えていきます。
形は変わりますが、その全体量は一定です。
これは質量保存の法則と並んで、エネルギー保存の法則と言われるものです。
実際にはアインシュタインがE=mC2(Eはエネルギー、mは質量、Cは光の速度)というように物質とネンルギーが相互に変換できるということを発見ていて、エネルギー保存の法則は厳密には成り立ちません。このような質量のエネルギーの転換は太陽のような恒星では実際に顕著に起こっています。 ただし通常地球ではこの質量の変化量は著しく小さく、質量保存の法則とエネルギー保存の法則は近似的に成り立っています。
by masaaki.nagakura | 2008-04-11 12:37 | 若いあなたに語る自然科学
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