帰国して10日位過ぎました。この間旅のメモをまとめたりしていました。
その記録は後日この旅の参加者8名でまとめて、公開の予定です。 ここからは私の印象録です。 7月23日9:25アリタリア航空AZ783便にて成田を立ち、12時間45分にて15:10ローマ空港着、17:25ローマ発18:35ボローニャ空港着。 ボローニャ空港にはガイドのベルトリッチさん(Bertozzi Daniele)が迎えてくれました。マッシモさんの運転するマイクロバスに乗り込みました。このマッシモさんのマイクロバスはこれからボローニャを去るまで私たちの足となってくれまさう。マイクロバスは一路私たちのこれから宿泊するホテルインターナチオナーレに向かう。途中新市街を通過しました。ここは衛星写真で見ると旧市街に匹敵するほど広い。ベルトッチさんの話では建物は主に第二次大戦後に作られ、ボローニャ大学の学生が大勢住んでいるという事、因みに大学生の数は凡そ10万人。ベルトッチさんに「ボローニャ市民の平均年齢は51歳(イタリア平均は43歳)とネットで調べたが本当か」と聞いてみたら、「そうかも知れないが大学生は市民として登録していないからそれは大学生を含まない平均年齢だろう」という事です。 ホテルに荷物をおいてから、ベルトッチさんの案内で近くのスーパーで買い物。それからレストランにてパスタとワインで夕食。ベルトッチさんにイタリアの経済について聞いたら「大変悪い、原因はいろいろ考えられる、東欧からの安価な物資の輸入、40%という高い税金、政治家が国家のことを真剣に考えていないことなど」という話。ベルトッチさんは日本で東洋美術の研究をしていたこともある人、参加者の一人が「日本人とイタリア人のどちらが幸福と思うか」と聞いたら、「数年前なら日本人と答えただろうが、今は判らない、ホームレスは日本と同じようにイタリアにもいるが、イタリア人は困っている人は助けるという気持ちが強い、だからイタリアの方が安心して住めるかも知れない」という答えでした。 長倉正昭感想:この「安心して住める」という感覚が持てることは何よりも大切な事でないか、そしてそのために助け合うという事。これは単純なことではあるが人々が社会を作り共に生きていくために不可欠な原点ではないか、と改めて思う。今の日本に「この困った人は助けよう」という感性がどこまで残っているのか? 補足説明:イタリアは20の州から成り、各州に県があり、全国での県の数は110、県の中に日本でいう市町村と似た地方自治体(Comune:コムーネと呼ぶ、共同体の意)がある。 以下ではこの地方自治体(Comune)を市と訳す。 イタリアは県と県庁の所在地である都市の名前が一致している。ボローニャ市(人口約37万人)はボローニャ県(人口約100万人)の県庁の所在地(県都)でもあり、またボローニャ県の属するエミリア=ロマーニャ州(人口約440万人)の州都でもある。 なお、この記録でボローニャと言うボローニャ市のことを意味することにし、ボローニャ県を指す場合にはボローニャ県と記す。 イタリア半島の形は長靴に例えられるようだが、足(あるいはお尻と足)に例えた方が各地方の位置を示しやすい。もしイアリアを右足に例えるとボローニャの属するエミリア=ロマーニャ州は内股の辺で、ボローニャはその内股の中心付近(内陸部)に位置する。 ボローニャの属するエミリア=ロマーニャ州の西南(足に例えると太ももの位置)はトスカーナ州でトスカーナ州の州都がフィレンツェである。エメリア=ロマーニャ州とトスカーナ州の間はアペニン山脈が横たわる。 ボローニャ市を衛星写真で見ると、東西に走る鉄道を境に旧市街と新市街が歴然と分かれている。旧市街は鉄道の南に位置し、新市街は鉄道の北に位置する。旧市街を衛星写真でみると直径は2km程度、南東の方向に引き伸ばしたような5角形、やや細かく見ると7角形の広い道路に囲まれている。この道路はかって城壁のあったところと言う。 新市街の広さは衛星写真では旧市街に匹敵する、あるいは更に広い。第2次大戦後に建てられた建物が多いというが、日本人から見ると近代建築と言うよりやや古風な鄙びた建物が多いと思う。しかし、旧市街に入ると歴然と長い歴史を経たと思わせる建築群に取り囲まれる。これが本物だ、いよいよボローニャに来た、と実感する。
by masaaki.nagakura
| 2013-08-10 18:25
| イタリア紀行
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